【無料記事】セレモアホールディングスのオーナーは「演歌歌手」 | イエロージャーナル

 セレモアホールディングス(東京都立川市柏町)といえば、関東地方では業界首位に躍り出ようかという、葬祭業などで急成長を遂げているガリバーの1つだ。

 業界の活況を示すエピソードに、昨今は骨壺の高級化が進んでいるという。高価格帯の陶器製が飛ぶように売れているのだとか。関係者が苦笑する。   「アベノミクスで景気がいいのは不動産業より、葬祭業界ですよ。セレモアさんなんかは、ほら、あんまりいいから、オーナーさんはまるで演歌歌手ですよ。あの店、見ました?」  

 あの店とは、アメ横の高架下にある『リズム』である。店内には演歌歌手という『HONEST・辻』なる中年男性のポスターが、店内の至るところに貼られている。リズムはレコード店なのだが、HONEST・辻氏の個人商店のように思えてくるほどの〝占有率〟だ。辻氏の他に目立つものといえば、なぜか展示されている巨大なピーポくんぐらいだろうか。

 関係者の証言通り、このHONEST・辻氏こそ、葬祭業界のガリバーたる、セレモアホールディングスを一代で築きあげたその人なのだ。高卒の叩き上げ。まさに立志伝中の人だ。

■―――――――――――――――――――― 【写真】アマゾンで販売されているHONEST・辻ベストアルバム『心の唄 ゴールデン ベスト アルバム』のジャケット写真

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 以前は辻堂司なる名前で講談社から詩集を自費出版──ある局長を抱き込んで、自費出版に見えないように画策はした──したこともある。詩人に演歌歌手と道楽もここに極まれりの感があるが、数年前に国税が入ったときはこうしたリズムに注ぎ込んだ経費処理については背筋が寒くなったことであろう。

 セレモアホールディングス傘下の葬儀社で身内を送り、その内容に感謝した向きは、一度はアメ横の名店・リズムを訪れてみてはどうだろうか。

 ちなみに、このリズム、「店主が認めた演歌だけ」を扱うと謳っている店である。最後に、元社員の恨み節をご紹介し、本稿を閉じよう。

「芸名通り、道楽も会社にツケを押しつけずに、HONESTにやってほしいですね」

(無料記事・了)