2016年のプロ野球は、コリジョンに始まり、コリジョンに終わった。コリジョンに明け暮れた1年と振り返っても過言ではないだろう。
シーズン当初はともかく、日本シリーズ第2戦でもリプレー検証が行われたのだ。本塁を巡る攻防は野球の要なのだから、頻発は当然かもしれない。
とはいえ、我々ファンの間では、未だにコリジョンルールに対しては賛否両論が併存したままになっている。
クロスプレーは野球の華として絶対に認めないか、看過できぬ捕手の負傷を考えて賛成するか──これは文字通り「野球観」の対立なのだから、一朝一夕には解決できぬテーマということかもしれない。
第11回の今回は、そうしたコリジョンプレーを集めてみた。
ご存じの方ばかりだろうが、コリジョン=collisionは「衝突」の意味。リプレー検証を巡って審判と「衝突」する役目は監督だが、そうした背景からか、この回は監督が2人も登場する。
①コリジョンが適用されて鬼の形相 金本知憲監督(阪神) ②10分遅れのサヨナラ 赤松真人(広島) ③コリジョンが適用されず鬼の形相 真中満監督(ヤクルト) ④自分のヒットが、コリジョン騒動を沈静化
福留孝介(阪神)
の2選手、2監督のエピソードをご紹介したい。 ■―――――――――――――――――――― 【著者】久保田龍雄 【購読記事の文字数】4500字 【写真】コリジョンルールなどの改正を伝える「NPBニュース」の「2016年度 野球規則改正について」(16年1月28日)
(http://npb.jp/news/detail/20160128_04.html)
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