【無料記事】トランプ大統領が「日本人クラブ・風俗」を壊滅!? | イエロージャーナル

 トランプ政権が発足したアメリカで戦々恐々としているのは、ヒスパニック系の不法移民ばかりではない。一時帰国したニューヨークのさる駐在員が言う。

「ピアノバーの女の子たちから相談を受けるんです。『あたしたち、どうなるの?』って。アフターすると、そんな話ばっかりなんですよ」

 ピアノバーとは聞き馴れないかもしれないが、要は日本のクラブのような場所である。

 今や全米に散る在留邦人の数は40万人に達しようとしている。ニューヨークだけでも5万人を優に超える。日本大使館が把握している表の数であり、隠れ人口は把握しきれないと言われてもいるが……。

 つまり、ちょっとした日本の地方都市ははるかに凌ぐ人口だ。これだけの規模ならば、日本式水商売が輸出されても全く不思議はないわけだ。

 銀座や赤坂のクラブ、もしくは六本木の超高級キャバクラが、ニューヨークではピアノバーと呼ばれる。州法で日本式のクラブ営業が認められないため、表向きはピアノバーとして営業許可を取得するためだ。

 マンハッタンの市街地には夜ともなれば、邦人駐在員が使うピアノバーが──さすがに銀座並木通りレベルとはいかないけれども──各ビルに点在している。

 クラブあれば、女あり。ピアノバーで働く女性たちは、語学学校の留学生が多いのは当然なのだが……。

「現地の大学を卒業しても就労ビザが取れず、半ば不法滞在同然で居座っている女の子は多いですよ」(先の駐在員)

■―――――――――――――――――――― 【写真】ニューヨークのピアノバーとしては老舗格とされる「clubうさぎ」公式サイトより。ちなみに本店は銀座。

(http://clubusagi.com/index.html)

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 この駐在員は、東京都内に家族をおいての単身赴任であり、接待で使うピアノバーの女性とは週末婚どころか、半同棲状態だという。

「猫も杓子もニューヨーク留学ですよ。こっちのカレッジを卒業しても、よほど現地で信頼のある企業に入社しない限り、就労ビザは出ません。そのまま留学ビザが切れて、どうしようかと迷っているうちに日本のパスポートさえ失効。何となく居座っているという女の子もピアノバーで働いているんです。僕が付き合っている現地妻っていうか、彼女もそうですね」

 駐在員氏によると、そんな「語学難民/流民」とでも形容すべき日本人女性が、ニューヨークに溢れているのだという。

「男子留学生の悲惨な境遇に比べれば、まだマシですけどね。とにかく日本人女性はもてますから。日本では全然駄目な女の子でも、黒髪が艶々としていれば、白人とヒスパニックが夢中になります」

 特にアメリカ人男性が夢中になるのはオリエンタル顔。日本人男性が好きな藤原紀香タイプは全く人気がなく、目が細く切れ長のルーシー・リュー系が強い。

「ビザやパスポートが切れていても、パトロンよろしくボーイフレンドの家を転々としながら、同棲難民として暮らしていくことができます。そのうちに結婚して、子供も産んでしまえば、市民権も得られるでしょう。だから、若いうちは僕ら駐在員の現地妻、もしくは彼女になってニューヨークでの地歩を固め、最終的にはアメリカ人男性と同棲、結婚、というのがある種のサクセスストーリーだったんです。ところが、トランプ政権誕生となると、彼女たちも紛う方なき不法移民ですよ。自分たちに、いつ手が伸びてくるのか、と戦々恐々としているわけです」(同・駐在員)

 ニューヨークだけでなく、アメリカ全土には、こうした留学難民の女性たちの稼ぎの主戦場であるデリヘルやファッションヘルスがあふれている。彼女たちは日本人相手の風俗とピアノバーでのホステスとを兼業しながら、アメリカ暮らしをしのいでいるという。

「ピアノバーで働く女の子で、僕らの同僚と結婚したのもいますよ。日本に帰国してからも夫婦仲は良好ですけれど、そんな女の子は一握りですよね、本当に……。多いケースは白人男性との結婚と離婚を繰り返して、アメリカ国内で根無し草のような生活へ落ちぶれていく女性ですね。それが可能なのも、ヒスパニック系の不法移民が大勢いて、彼らの影に紛れ込めるからですけれど、もしトランプ大統領が本気で不法移民の一掃に乗り出せば、もちろん彼女たちも槍玉に上がるでしょう」

 駐在員氏は「自分勝手と怒られるでしょうけれど、彼女たちがアメリカからいなくなれば、本当に困ります」と率直に打ち明ける。

「東京に女房と子供を置いてきて、寂しいということもありますけれど、やっぱりセックスが魅力的なんですよ。白人とのセックスを経験すると、不思議に日本人男性の股間に〝回帰〟する女の子が多いんです。向こうは大きくても柔らかい。こっちは小さいけど堅いので喜んでくれるんです」

 更に女性の〝リアクション〟の激しさに、夢中になってしまう駐在員も多いという。

「白人男性は〝マグロ〟を嫌がりますしね。僕の妻なんてマグロもマグロ、『冷凍マグロ』ですから、本当に冷たい人形みたいで、何の喜びもありません。それに対して、白人と交際するような女性は、セックスに関しても熱心ですからね。10代の童貞を卒業したばかりのように、朝から晩までやりまくったりするんですよ。そうなると仕事への意欲も増すし、不思議に白人相手の商売でも、ガッツも涌き出てくるんです」

 逆に全く相手にされないのは「黒人が好きな日本人女性」だそうだ。

「黒人と交際した女の子は、絶対に日本人男性には回帰しませんね。ピアノバーでも黒人好きな女の子って何となく情報が伝わってくるんですけれど、そうなると駐在員は口説きません。向こうも黒人の恋人を食わせるために働いたりしていますから、すごく割り切っていますしね」

 少々、脱線が過ぎてしまったかもしれない。いずれにしても、ピアノバーで働く日本人女性は、よくも悪くも「ニューヨークの企業戦士」のエネルギー源となってきたようだ。そんな彼女たちがトランプ政権によって国外退去させられると、どうなってしまうのだろうか。

「言葉は悪いですけれど、語学難民は、僕らにとってなくてはならない慰安婦なんですよ。彼女たちがトランプの命令で一掃されたら、それこそ全米の日本人社会で暴動が起きるんじゃないでしょうか(笑)」

 そのトランプ大統領だが、就任演説における「We will follow two simple rules: Buy American and Hire American.」の部分は、日本でも話題になった。

 拙訳すれば「我々は、アメリカ製品を買い、アメリカ人を雇う、という2つのシンプルなルールに従う」となる。トランプ大統領が自らの発言を忠実に守るならば「ニューヨークの日本式ピアノバーで働く女性は全員、アメリカ人女性にすること」との大統領令を出す必要が生じる──。

 くだらない冗談はここまでにしておくが、現地の日本人なら男にとっても女にとっても、日米における立派な「経済摩擦」なのは言うまでもない。

(無料記事・了)