サイト破産「日税連理事」逮捕は「権力闘争」の被害者説 | イエロージャーナル

 家電通販サイト『まいど』を出店していた運営会社DKCが2015年4月に破産した問題は、今年に入って日本税理士会連合会(日税連)に大きな衝撃を与えている。

 まずは、まいどの破産問題を新聞報道で振り返ってみよう。『家電通販サイト『まいど』運営会社が破産 ヤフーポイント不正取得、負債総額75億円』(産経新聞)との一報から始まる。
(http://www.sankei.com/west/news/150428/wst1504280077-n1.html)

 この記事のポイントは、

・DKCはYahoo!や楽天などに「まいど」を出店していたが、3月6日に閉鎖。Yahoo!は架空取引によるポイント不正取得について、詐欺罪での告訴を検討中。

・DKCは粉飾決算で売上高を水増し、金融機関から多額の融資を受けたが、少なくとも数億円が支途不明。

の2点だ。

 続報は16年9月、「管財人にうその説明容疑=破産会社の元社長逮捕-警視庁」(時事通信)になる。
(http://www.jiji.com/jc/article?k=2016092800604&g=soc)

 こちらも要約させてもらおう。

・破産管財人に嘘の説明をしたとして、警視庁捜査2課が破産法違反(虚偽説明)容疑で、DKC元社長・福本繁夫容疑者を逮捕した。

・逮捕容疑は15年5月中旬、自分名義の口座から引き出した現金2000万円について、管財人に対し「知人男性への返済に充てた」と嘘の説明をした疑い。

 更に報道は続く。16年10月には、『破産直前に財産隠す 容疑の通販サイト元社長逮捕 警視庁』(産経新聞)と報じられる。

(http://www.sankei.com/affairs/news/161019/afr1610190023-n1.html)

・破産を見越して債権者から財産を隠したとして、警視庁捜査2課は破産法違反(詐欺破産)容疑で、DKC元社長・福本繁夫容疑者を再逮捕、新たに同元社員も逮捕した。

・逮捕容疑は2015年2月、福本容疑者の口座にあった現金約1900万円を引き出し、福本容疑者の債権者から隠した疑い。

 そして16年10月、事件は日税連に〝飛び火〟する。記事は『日本税理士会常務理事を逮捕 破産管財人に虚偽説明 警視庁』(産経新聞)などだ。
(http://www.sankei.com/affairs/news/161020/afr1610200028-n1.html)

・顧問先の会社社長の破産管財人に虚偽の説明をしたとして、警視庁捜査2課は20日、破産法違反(虚偽説明)の疑いで税理士、中村一三(かつぞう)容疑者を逮捕した。

・中村容疑者は日本税理士会連合会常務理事。DKCの元顧問税理士だった。

・逮捕容疑は2015年5月、福本繁夫容疑者が破産する直前の同年2月に現金約1900万円を自身の口座から出金した理由について、破産管財人に対し、「知人に返すため」と虚偽の説明をした疑い。

・捜査2課は、中村容疑者が福本容疑者の破産を見越し、虚偽説明用の書類の作成などを福本容疑者らに指南したとみている。

 日税連側は「逮捕された税理士はふだんから顧客企業に対する税務指導が強引だった」と〝個人犯罪〟であることを強調しているが、関係者は事件の背景として「東京と大阪で繰り広げられている税理士の権力闘争があった」と指摘する。 ■―――――――――――――――――――― 【記事の文字数】2200字 【写真】日本税理士会連合会公式サイト「会長挨拶」より、動画「就任の抱負」に表示される神津信一会長

(http://www.nichizeiren.or.jp/nichizeiren/fro_chairman/)

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