天堂家(てんどうけ)物語 3巻のネタバレと感想最新話や最新刊を無料で読む方法 | 漫画ネタバレ配信局～最新話や最新刊のマンガが無料で読める!!～

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天堂家物語最新刊3巻のネタバレ

第9話　周

天堂家の母屋に住む、現当主の娘・晶は、一族が集まるという観薔会に向けて動き出していました。
双子の弟・周と2人で、ひそかに鳳城蘭の殺害計画を企てていたのです。

何も知らないらんは相変わらず天童家で使用人として働きながら、立花に読み書きを教わっていました。そして、らんは雅人に対して、他の人と違う特別な感情があることを自覚し始めていました。

筆を教えようと手を握られたり、背中に雅人の温もりを感じてしまうと、顔が熱く火照ってしまうのです。このドキドキの正体は、一体ー。

その夜、らんは2階の部屋に呼ばれました。そこに雅人が現れて、突然らんを抱きしめます。「何故、俺がこうするかわかるか？」

らんは、首を横に振って答えます。

「初めて会ったときから、心を奪われているんだ」「誰かに見惚れたのはお前が初めてだ」と、雅人から強烈な告白を受けます。そして「俺のものになれ」と、雅人がらんの腰を抱き寄せました。と、そのとき、襖の向こうに気配を感じて「誰だ？」と、雅人は立ち上がります。「も、申し訳ございません！」そこにいたのは、使用人のタキでした。

呆然とするらんを前に、タキがいなくなると「ご苦労だったな」と、雅人はこれが策略だったことを明かします。

鳳城蘭と雅人の関係性を周囲に知らしめておきたくて、雅人はわざと2人でいるところに、タキに呼び寄せたというのです。
さきほどの雅人の態度は全て演技で、すっかり騙されたことに憤慨したらんは、雅人のほおに大きな張り手を食らわせました。

まもなく、天堂家の一族が集まる観薔会が開かれます。「筆もろくに握れん猿に作法が仕込めるものかな」雅人は、らんが鳳城蘭になりすませるかを案じていました。しかし、悠長なことは言ってられません。「俺が相続の条件を満たす前に奴らは必ず仕掛けてくるだろう」敵は観薔会で何か仕掛けてくることは間違いないないのです。

雅人は来たる日に向けて気を引き締めていました。

第10話　天邪鬼

立花はらんに観薔会の説明をし、再び鳳城蘭になりすまして欲しいと頼みます。一族が集まる重要な観薔会で偽物だとバレてしまっては困るため、らんは令嬢らしい所作を学ぶことになりました。

山の暮らしが長いらんにとって、作法など苦痛でしかありません。
しかし、本家との集まりには立花は同席することができないため、雅人様を守れるのはらんだけだ、と頭を下げてらんに頼みます。

らんは先日、鳳城蘭の身代わりとして雅人に口説かれ、浮かれてしまったことをとても恥じ、雅人と距離を置いていました。どうしても雅人といるとドキドキが止まらないのです。この気持ちに名前があることをらんは知りませんでした。

ある日、雅人のご学友が天堂家を訪ねてきました。雅人に学友がいるなんて！と、みな騒然とします。天堂家の噂やしがらみを聞いて、距離を保つ人ばかりだったからです。

同級生である有賀は、「僕を頼れ」「いくらでも話を聞くぞ」と雅人に心を許してくれようとしました。しかし、天邪鬼な雅人は有賀を追い返してしまいます。雅人は、自分に心を近づけてくれた友がいたことに喜びを隠しきれません。しかし、天邪鬼なため素直になれず、学帽でその表情を隠していました。

らんは、そうやって少しずつ心を開いてくれている雅人の心に温かいものを感じ始めていました。

第11話　二人の秘密

最近、胸のざわめきが止まらないらんは、じっちゃんの位牌に話しかけたくて仕方がありません。
しかし、なかなか一人になる時間が取れず、少し時間が空いた時にタキに下町に出かけようと誘われます。

そこで、数人の男たちにたかられている女を助けます。タキにバレないようにとお面をかぶり、体術で男たちをやっつけたのですが、タキはそれがらんだと見破りました。らんは、正体がバレないように目立たないようにすると立花との約束したため、下町に出かけたことも、ましてや人助けしたことがバレては大変です。

これは2人だけの秘密にしよう、と2人は秘密を共有することにしました。

人がくることはないはずの離れに叔母の操がやってきました。軍服と飾緒、懸賞を観薔会で着るようにと雅人に持ってきたのです。

立花は、それを雅人に渡すようにらんに頼みます。

らんが衣装を持って雅人のところに行くと、着替えをしている最中でした。雅人の裸を見て、パニックになったらんは脱兎のごとく逃げ出します。
人の姿を見るたびにチョロチョロと逃げ出すらんにいらつきを隠せない雅人は、らんを追い詰めました。

らんは胸の苦しみを言葉にすることができず、雅人を守ってじっちゃんのところに会いに行く、その願いは間違っているのか？と雅人に問いかけます。雅人はらんの問いに、「余計なことは考えるな。全て俺のために使え。責任はとってやる」

と手のひらに口付け、らんを抱きしめました。

苦しいー。
この人に抱きしめられると、どうしてこんなに苦しいの？

らんは、言われるがままに頷きました。そして、立花に衣装を雅人に手渡したことを伝えると、立花はタキと2人で無断で外出していることを知っていました。「話さないなら、タキを辞めさせます」

と言われ、らんは言葉に詰まってしまいます。

第12話　天堂家

慣れない作法の特訓が続く中、趣味の人助けもできず、鬱憤がたまりに溜まったらんは、とうとうじっちゃんの位牌を部屋に持ち込んで一人で延々と日々の出来事を話続けていました。
そんならんを不憫に思った立花は、薪割りを言いつけて、ストレスを発散させてあげます。

雅人はらんを呼び出し、こんぺいとうをあげました。甘くておいしい！と大喜びです。らんは、アイスクリンよりもこんぺいとうの方が好みだとわかった瞬間でした。喜んでいるらんの姿を見ていると、雅人はこんぺいとうを口移しでらんの口に入れようといたずらを企み「目を閉じろ」と言います。らんが素直に目を閉じると、雅人はこんぺいとうをそっとらんの口に落とします。しかし、うまく入らず床に落ちました。

何をしていたかわからないらんは、けれども雅人と寄り添えるふたりだけの時間に浸っていました。

その頃、母屋ではー。晶は、鳳城蘭の殺害計画について周と話し合っていました。

しかし、周は「没落貴族のか弱いお嬢様を殺すのに方法なんているのかよ」と、人を殺すことなどなんてことないと何処吹く風です。

周は天堂家の中で幽閉されていて、部屋を出ることはできない身分でした。外に出る時は晶に扮することで、誰にも知られず自由になれるのです。2人は一心同体でした。周は、何も考えていないようで飄々としていますが、実は雅人の巻いた罠だということに気づいていました。嫁取りは天堂家への宣戦布告、２年前の事件で尻尾を巻いて逃げ出さず天堂家に入ってきたことも全て雅人のたくらみだと。「この家に入れば、もう逃げられない。この家も、この家の奴らもどうかしているんだ」

周は笑っていました。

庭掃除をしていた、ある日。「この家にいて何かおかしなことってない？」と、タキに聞かれます。「悪い噂だから怖がらせるかと思って言わなかったけど、２年前女の人が惨殺されたんだって」

タキが天堂家の噂話をらんの耳元で囁きました。