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イノサンルージュ 10巻ネタバレ
1789年7月、虐げられてきた人民が蜂起したことで勃発したフランス革命も、新たな秩序を求めて変革が進んできました。 そしてとうとう王を処刑した国民議会。 長らく頂点に頂いてきた「王」と言う存在が失われたことで、さらなる混沌を極めていくのです。
10巻では、時系列を行きつ戻りつして、そのフランス革命の暗部を、処刑人アンリ・シャルル・サンソンらの視点から描いていきます。
第65話『ルイ・カペーの葬送(2)』 1793年㋀21日。 かつてルイ16世と呼ばれた男がギロチンにかけられて絶命。 民衆はその滴る血を神聖なものとして求め、暴徒化してその遺骸を乗せた馬車を追ってきました。 馬車を駆っていたのは国王の処刑人として知られたサンソン家の娘マリーとその子ゼロ。
暴徒らを象徴的に“ゴーレム”として描写したことにより、パリの街の革命による破壊と、人々の混乱と迷走ぶりがより一層伝わってきます。
その中で革命家ロベスピエールは言うのです。
「ゴーレムとはヘブライ語で胎児を意味し、その額に“真理”の文字を描けば、ただの泥人形に魂が吹き込まれて、主人の意のままに動かせるという…」
知性を持たないゴーレムは制御不能となり、巨大化し、凶暴化していく___その表現は愚民ともいうべき者たちの群れを表しており、ロベスピエールは自ら率いるジャコバン派が無知なゴーレムに真理を授け、表して新たなしいフランスを統べるのだ___と年若い革命家サンジュストに語るのです。
国王の遺骸は共同墓地に無造作に葬られ…国王が神聖であった時代が終焉を迎えました。
第66話『ルイ・カペーの葬送(3)』 その夜遅く。 シャルル・アンリ・サンソンはパリの街の北東部(現在の10区)を一人訪れていました。 雪の降る静かな闇、昼間の喧騒がウソのように静まりかえるそこには、古い館があったのです。 彼は馬を降りてそっとその館の中に入っていきました。 手入れされていないその屋内で、探るように階段を上がり、ドアを開けると怯えた風情の二人の女性がシャルルをじっと見つめました。 彼女らは修道女だったのです。 革命が始まって以来、フランスでは宗教関係者が弾圧され、革命に忠誠を誓わなかった者、革命を否定したものは問答無用で虐殺の限りを尽くされていたのですが。 その二人の修道女は奇跡的に逃げ延びた司祭をかくまっていたのです。 シャルルは、彼に「今日天に召された“ある方”の為、死者のミサをあげていただきたいのです」と懇願しました。 革命政府に決して密告はしない、という彼の前に小柄な司祭は姿を現しました。 「神を口にしただけでも殺されかねないこのご時世に、おのれの信念を貫き通すその勇気に感服した」と彼はサンソンを称え、“ある方”の正体を察したうえで、贖罪のための死の儀式を執り行ったのです。 宗教が弾圧される時代、必要な道具すらそろわない中であげられたミサに、サンソンは熱心に祈り続けたのです。 司祭は彼の正体は知らぬままに、言葉を唱えるのでした。 「主よ、王を救いたまえ そしてまた嗜虐者たちを“ルイ16世”自身が許したように、許し給え___」 その名に驚いて顔をあげたシャルルに、司祭は微笑んで見せました。 (たとえ、かりそめの赦しであっても、今日の私にこれほどしみいる言葉はない…) 司祭は決定的な言葉を使ったわけではありませんでしたが。
シャルルは自ら王を処刑したことを赦されたのだと信じたのです。
その思いを胸に、静謐な凍る空気の中をシャルルは帰っていきました。 そこから始まった恐怖政治は彼により一層の試練を与えたのです。
翌年のテルミドールのクーデターまでの一年半、彼は2700名に上る人々の首を落とし続けることになるとは、このときまだ気づいていなかったのです。
第67~69話「暗殺の天使」 1792年、パリ。 1人の女性が周囲の女たちに革命に加わることを訴えていました。 ドレスの上にジャケットを羽織り、帽子を被って男のようななりをした彼女の名はテロワーニュ・ド・メリクール。
「自由のアマゾンヌ」と呼ばれた彼女は、しかし一年後には民衆らの反感を買うこととなり、闇に葬られたのです。
その直後、パリの一角、パレ・ロワイヤルと呼ばれた街に美しい娘の姿がありました。 上品なドレスをまとう彼女が買い求めたのは細身の包丁。 彼女はシャルロット・コルデー。 ノルマンディの古い貴族の家に生まれた娘です。 家族の縁が薄かった彼女は修道院に入っていたのですが、革命によってそこが封鎖されたことから革命に対して様々な思いを巡らすようになったのです。
シャルロットは、革命にかこつけた男たちの理不尽な振る舞いに呆れ、自ら革命に参加するためにある決意を胸にパリにやってきたのです。
彼女が目指したのはマラーの家。 当時、ロベスピエール・ダントンらとともに革命三大指導者と言われた彼は、酷い皮膚病に苦しめられており、薬湯の浴槽に浸かりながら「人民の友」という新聞を発行してそこに多くの反革命分子の名を載せ続けて、ギロチン送りにしていました。 シャルロットには、その醜悪なやりようが許せなかったのです。 初めてのパリでマラーの家を目指した時、偶然出会ったのがサンソン家のマリーでした。 シャルロットはマリーを女性とは気づかず、そしてまた彼女が革命政府からマラーの護衛を命じられた者とは知らなかったのです。 マリーは、そんなシャルロットに興味を持ちました。 自らの意思で美しく装い、そして女性として“革命”を志そうとするシャルロットは稀有な存在だったからです。 胸元に隠した刃物に気づいて糾弾するマリーに、シャルロットは言いました。 「私は誰の命令も受けていません!男に任せていたら、いつまでたってもフランスに平和など訪れないじゃない!!!!」
彼女は修道院を出た後に恋をした男が、自らの保身ばかりを気にして、それを咎めた彼女に暴力を持って支配に及ぼうとしたことに絶望していたのです。
時代が動く瞬間を目の当たりにしながら、男たちは一体何をしているのだろう?!
彼らは口先だけで理想を振りかざす臆病者!
その思いで故郷カーンからたった一人でパリにやってきた彼女は
革命の中心地であったはずのパリで繰り広げられる処刑の無意味さ、そして生首の数を競うだけの幼稚な大人(男)の姿に欺瞞と闇を見ていたのです。
花どころか、パンすらいきわたることのない殺伐とした世界。 シャルロットが望む世界はこんなものではなかったはず。 人々が穏やかに生きるエデンを作るために、ドレスを身にまとった彼女自身が時代を変えようとする、その姿に共感したマリーは刃物をシャルロットの手に返し、言うのです。
「マリーは時代にあらがう人間の味方だ」と。
果たして、シャルロット・コルデーはヒキガエルのように醜悪なマラーをその浴室で一突きにし、暗殺。
自らも捕えられ、それからわずか4日でギロチン送りになったのです。
本懐を遂げたと言わんばかりの満足感に包まれた彼女は、周囲の男たちを魅了していきましたが。 革命家らは、彼女が誰か背後にいる男の命令でマラーを暗殺したと邪推するなど…様々な憶測が飛びました。 彼女は処刑の朝、雨に濡れながら酷く冷静に、好奇心旺盛な瞳でギロチンを見ていました。 シャルル・アンリが「若い女性が見るようなものではありません!」と制しましたが。 「随分な背高のっぽさんですのね…」 そんな風に呟くシャルロットが気にしていたのは、シャツのサイズが合わなくて、胸元を隠すショールがないと格好がつかない、と言うことくらいなものでした。 ダントンやロベスピエールらは、市民らと同様に彼女を無知な女と侮っていましたが。 マリー・サンソンはその考えを否定しました。
1789年10月のベルサイユ行進で、王家をパリに引きずり出したのは女性たちの功績だったのだということを忘れてはならない、と警告したのです。
冷静であったシャルロットがその心を乱したのは、役人が彼女のショールをはぎ取ったときのことでした。 胸元があらわになることへの羞恥心が、彼女の心を砕いたのです。 泣き叫ぶシャルロットを静かに宥めたのが、マリーの子、ゼロでした。
鉄仮面を付けた幼い子供が、恐ろしくも、哲学的な言葉で彼女を諭しました。
ギロチンは優しい。
男のひとにも、女のひとにも、同じ速さで刃が落ちるんだよ。
その言葉に、シャルロットは救われたのです。
「やっと見つけたわ。世界中でここだけが男女平等の場所___さぁ、胸をはって死にましょう!!」
切り落とされた首を無残に扱う者がありましたが。 シャルロットはふしだらでもあばずれでもなく。
ただ一人でことをなした“暗殺の天使”として、歴史に名を遺した女性となったのです。
第70話「ロココの葬列~ヴァレンヌ逃亡事件~(1)」 国王一家がパリに引き出され、荒れ放題になってしまったベルサイユ宮殿。 ほんの少し時間を巻き戻してみると、そこには豪奢を極めた王妃と、取り巻きの貴族たちの暮らしがありました。 1775年6月。 その頃存命だったオーストリア女帝マリア・テレジアと、王妃マリー・アントワネットとの往復書簡は、自慢げに豪華な装飾品とドレスで飾った肖像に端を発した娘と、それを諫める母の、質実剛健を旨とした主張の噛み合わなさがのちの悲劇を予感させたのです。 この頃、子供に恵まれず、そして夫であるルイ・オーギュストとの仲も巧く行っていなかったマリーは、その孤独と退屈を紛らわせるために賭博や豪華なドレスのために散在しまくっていたのは、周知の事実でした。
まだ若かった彼女は、孤立無援の宮廷のサバイバルに打ちのめされていたのです。
「お母様…私は無意味な夜を過ごしたくないの___私は退屈するのが怖いのよ___!」
やっと子供が授かり、少し穏やかに過ごせるようになったかと思われたころ。 1789年…フランス革命が勃発し、世界が大きく動きました。 自分を取り巻いていた多くの貴族たちが我先に、と自分たちを放り出して国外へと逃亡していくさまを、まるで現代のSNSのようだと、著者の坂本氏は描いています。
そんな中でたった一人、王妃のもとに残ったのがスウェーデン貴族のハンス・アクセル・フォン・フェルゼン伯爵だったのです。
第71話「ロココの葬列~ヴァレンヌ逃亡事件~(2)」 1791年6月20日。 パリのチュイリュリー宮殿に滞在していた国王夫妻と王子・王女らはマダム・コルフの一行と言う偽の旅券を手配し、国外へと逃れるべく逃亡を図ったのです。 手配をしたのは王妃の愛人フェルゼン伯爵。 外国人である彼がなぜそれほどの危険を冒すのか。
ルイ16世に問われて、彼は答えました。
前年に聖職者市民憲章が国会で可決され、この国から神がいなくなりました。 神をあがめない人民が国王を敬愛することはありません。
速やかに外国に身を隠し、嵐が過ぎるの待つべきです___と。
革命家に通じながらも王家を保護してきたミラボー伯爵が急死した今、王家の庇護者となるべきものがおらず、当時ブルボン王家は酷い状況に置かれていたのです。
命がけの逃避行であったはずの旅。
ベルギー国境のモンメディ要塞に向けて急ぐはずが…王族の様式美に囚われて大仰な荷物と馬車を用意した結果、その速度は上がらず、結果的に追手に肉迫される事態に陥ったのです。
追手とは、マリー・ジョセフ・サンソン。
かつて同じ名前を持つ同士として心を通わせた彼女が革命政府の密命を帯びて、マリー・アントワネットの命を狙って馬を駆るのです。
国を捨てようとした王と王妃は国民に見限られ、捨てられる___すべての終焉はもう目前に迫っていたのです。
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血生臭く、荒れ狂う革命の日々のなか、時折雄々しく姿を現す女性たちがいます。 シャルロット・コルデーはかつて木原敏江さんが「杖と翼」というサン・ジュストの物語の中で登場させていましたが。 このイノサンRougeでも、坂本さんはシンプルに、端的に彼女を登場させ、男たち主導で進んでいく革命の矛盾を鋭く炙り出していました。
世の中を良くするために革命を起こしたはずが、国中でパンは足りない、何もかもが荒んでいく、これはおかしいのではないか?!と疑問を持ったところから、その中心にいたマラーを暗殺しようとする、という…暴挙ではありますが、まっすぐなその思いと行動はより鮮烈に人の心に残ったのです。
ギロチンを目前にし、取り乱した彼女にかけた幼いゼロの言葉は、恐ろしいけれど真実ですね。 男にも女にも平等に、同じ速さで刃が落ちる、という。
命と死のギリギリのところを見続けてきた幼い彼女だからこその言葉です。
さて。 時系列が少し戻ったヴァレンヌ逃亡事件へと至るマリー・アントワネットの悲劇ですが。 作者の坂本さんが独特の描写をしています。 作中のマリーは、手元でスマホをいじり、母親とのやり取りをします。 その様子は今の普通の若い女性たちと何ら変わりません。 「ねぇねぇ、これかわいいでしょ?」と母親に豪華なドレスと髪飾りの写メを送ったら叱られ、延々お説教が続くのを絵文字でごまかしたり。 取り巻きと楽しむ様子をインスタにあげたら他の貴婦人らの不興を買ったとか。 そして恐ろしい革命が起きた後の彼女の心象風景は、そのままSNSの画面で皆が一斉に“退会”して自分のグループから去っていく様子として描かれています。 ぽつん、と広い宮殿にただ一人取り残されてしまったマリー・アントワネットの心の内の、察するに余りある孤独。
その穴を埋めたのが、命がけで彼女と夫、そして子供らを救おうと奔走した恋人、フェルゼン伯爵だったのです。
史実であるため、「ベルサイユのばら」を始めとする多くの作品で描かれてきたこのヴァレンヌ逃亡事件ですが。 その馬車に積まれた荷物の様子や、その旅程の描写の細密さは過去見たことがないレベルのものでした。 革命によって決定的になったマリー・アントワネットの本当の悲劇はここから詳らかにされていくことでしょう。 二人のマリー___アントワネットと、自由人として生きるサンソン家のマリーの再会、そして訪れる最後の瞬間。
“国王の処刑人”として生きるサンソン家の人間から見た王家の終焉はもう間もなくに迫ってきていたのです。
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